わたし(たち)の水辺の楽しみかた
リバーサイドの集合住宅や通勤・通学路にある水辺など、大阪には日常生活に隣接した水辺が多くあります。過去のあんじゅでも最も扱いの多いテーマが「水辺」です。
あんじゅ1号で訪れた大川や37号で紹介した八軒家浜などの今の姿を、水辺を日常的に楽しんでいる南愛さんに案内していただきました。
南 愛(みなみ まな) さん
大阪市内在住。大学では都市空間の再生やマネジメントについて研究。「水都大阪2012・2013」にボランティアとして参加した。現在はまちづくりの仕事などに携わる。
大阪を中心に「遊ぶ、住む、働く」それぞれの場面で、水辺をより身近に感じ、楽しむアイデアを提案したり、実践したりするチーム。
身近にある水辺の風景
普段から生活圏内にある居心地のいい水辺を探しているという南さん。よく訪れるという鴫野(しぎの)付近から中之島までの水辺を案内してくれた。
スタートはオオサカメトロ今里筋線鴫野駅近くの小さな公園。歩いてすぐの城見橋は平野川と第二寝屋川にかかり、その名のとおり大阪城が見えた。さらに行くと、森之宮検車場や線路が見えてきた。
「この辺りは店もなく、生活するための水辺で素朴な雰囲気。でも大阪の水辺に住む人は、こういう風景に馴染みがあるはず。美しく整備された場所だけでなく、日常の水辺も紹介したかった」と南さんはいう。
居心地のよい水辺を見つけて楽しむ
第二寝屋川の北岸を西へ、大阪ビジネスパークまで進む。一方はオフィス街、一方は緑豊かな大阪城公園という対比が面白い。南さんが「橋の上は視界が開けるので、大阪城が見えるスポットがたくさんあります」と言ったとおり、写真を撮りたくなる風景があった。
大阪城を離れて、大川を目指す。寝屋川が大川へと合流するすぐ手前にあるのが大坂橋だ。寝屋川沿いには先ほど歩いてきたオフィス街が見えて、大川方面には京阪電車の線路と天満橋駅が見える。
「大坂橋とこの先にある川崎橋のあたりは、プロジェクトメンバーとよく集まる場所です。眺めがよくて、広さもあるので、お花見に限らず食事をしたりして水辺を楽しんでいます」という南さんは水辺を楽しむ上級者だ。
スタートからここまでに渡ったり見たりした橋は10を超えた。水辺を歩いているから当然だが、どこも眺めが良く、大阪の水辺の魅力を感じられた。
変化する水辺を楽しむ
天満橋を横目に、大川から土佐堀川へ。八軒家浜から西は特に整備が進んだ、大阪の水辺を代表するエリアだ。大阪市中央公会堂の前が歩行者空間化し、さらに景観がよくなった。
南さんが最後に案内してくれたのは、「キタハマミズム舟寄場」。水辺の新たな楽しみが生まれそうだ。