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水害時の避難について ~水害は起こる前にとにかく逃げる~
2021年3月11日で東日本大震災発生から10年を迎えます。突然の大雨による浸水を除いて、水害はある程度事前に発生時期を予測できます。
日ごろから正確な情報を手に入れる手段を確保しておきましょう。今回は「大阪北区ジシン本」から避難行動についてご紹介します。
水害発生のタイムライン
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【警戒レベル4】で全員避難!!
お年寄りなど避難に時間や助けが必要な人は、【警戒レベル3】が発令された時点で避難を開始してください。 -
淀川氾濫は上流部での雨の降り方に注意
上流部での降雨が淀川の流量に大きく影響するため、住んでいる地域だけでなく、上流部での今日、明日の雨の状況についても注意を払いましょう。 -
内水氾濫では避難情報が発信されないことも
内水氾濫では、早ければ猛烈な雨が降り出してからほんの10分程度で道路側溝やマンホールから水があふれ出します。空が雷とともに真っ黒な雲に覆われたら要注意です。 -
高潮は数日前からの台風情報に注意
高潮は大型台風(スーパー台風)が大阪湾に接近、上陸したあとに発生します。台風が発生する予報が出されたときは、その進路に気を配りましょう。 -
津波避難は地震発生後すみやかに
南海トラフ巨大地震が発生した場合には、太平洋沿岸地域や大阪湾沿岸地域にも大津波警報が発表されます。大きな横ゆれを感じたら、情報に注意して、避難指示(緊急)の発令を待たずに素早い避難を心がけましょう。
市が発令する避難情報
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避難情報は5段階
避難情報5段階のうち【警戒レベル1】と【警戒レベル2】は気象庁が発表し、【警戒レベル3】から【警戒レベル5】は大阪市が発令します。
水害から避難は垂直避難と水平避難
広範囲が浸水する場合、浸水想定区域外への水平避難は簡単ではありません。
お年寄りや身体に障がいのある人は特に大変です。
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垂直避難~ビルの3階以上に
津波避難ビルに指定されている災害時避難所の浸水しない階か、その他の津波避難ビルや付近の丈夫なビル、住んでいるマンションの3階以上に避難しましょう。 -
水平避難~浸水想定区域の外へ
治療や介護、その他命にかかわるようなサービスが日常的に必要な人は、早めに浸水想定区域外へ移動しましょう。被害を受けた地域では、さまざまなサービスが大きく低下します。
安全に避難するために
水害からの避難は、早め早めが安全です。屋外に避難するとき、雨が降っていたり、浸水が始まっていたりすると避難行動自体が危険となります。
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動きやすく安全な格好で避難
レインコートなどを着て両手が使えるようにしましょう。リュックサックの利用も有効です。 -
浸水深さに注意
浸水深さがひざより上の場合は、屋外を移動せずたどり着ける場所に避難しましょう。津波の場合は、すねぐらいの深さでも危険です。 -
足元に注意
濁水の下の凹凸につまずいて転倒したり、側溝やふたのずれたマンホールに落ちないよう、傘、ウォーキングポールなど長い棒で足先を探りながら進みます。 -
1人で行動しない
流水の中で転ぶと立ち上がれなくなる可能性があります。助け合いができるように1人で行動することは避けましょう。子どもやお年寄りなどへの気配りも忘れないようにしましょう。 -
避難に自動車は使わない
多くの人が同時に避難するため、交通渋滞が発生します。 -
ハイブリッド車に注意
冠水したハイブリッド車や電気自動車に触れると感電することがあります。 -
電気室の浸水で建物機能がマヒ
浸水想定区域内の建物では、止水板や土のう・吸水土のうを設置して電気室の防水対策を行いましょう。
北区ジシン本 編集・発行(大阪市北区役所・北区防災冊子企画編集部)