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大阪市 住まいのガイドブック あんじゅ

「居住支援法人」をご存じですか?

 

 

一般社団法人KMガーディアンズ

代表理事 池田  光政さん

介護福祉士、社会福祉士、宅地建物取引士

 

「部屋を借りたいが断られてしまった」「部屋の探し方がわからない」など、住まい探しに関する相談を受け、支援を行うのが「居住支援法人(住宅確保要配慮者居住支援法人)」です。現在、大阪市内で100を超える居住支援法人が活動しています。居住支援法人を運営する池田光政さんにその役割や問い合わせ方法について教えていただきました。

 

居住支援法人は都道府県が法律に基づいて指定した団体です。高齢者、障がい者、生活困窮者、被災者、子育て世帯、外国人、更生保護対象者など、賃貸住宅が簡単に見つけられない方(住宅確保要配慮者)の住まい探しや入居後のサポートを行います。

 

 

「引っ越さなくてはならず、いくつも不動産屋を回ったが借りられる部屋が見つからなかった」「保証人がいない」「金銭的に困窮している」といった相談が寄せられています。相談者の中には、高齢で障がいがあり金銭的に困窮しているなど、重複した困難を抱える方もおられます。

 

 

まずはお話を聞き、不動産事業者や賃貸物件の紹介、緊急連絡先や賃貸契約時の保証人の引き受けや事務手続きのお手伝いなど入居までの支援を行います。必要に応じて賃貸住宅ではなく、高齢者住宅や介護・福祉施設を紹介する場合もあります。

 

 

幅広いサービスにつなげられるよう、不動産分野以外にも、地域の医療機関、福祉、生活困窮者支援団体、ケースワーカー、精神保健福祉士、保護観察官など様々な機関や専門家と連携しています。

 

 

入居後の支援も行っています。定期的な訪問による継続的な日常生活の見守り、金銭管理、入退院時の緊急対応、亡くなった後の事務手続きなどを行います。継続的な支援は、賃貸住宅の所有者に安心感を与え、入居できる物件の増加につながります。

 

 

住まいを見つけるところまではどの居住支援法人も行っていますが、法人によって実施できる支援の範囲が異なります。居住支援法人として指定される法人には、不動産会社、社会福祉法人、医療法人、低額所得者支援団体などさまざまな企業や団体があり、それぞれ得意分野が異なるからです。

 

 

不動産会社で賃貸物件を数多く有する居住支援法人もあれば、介護サービスや障がい者支援など福祉分野に強い法人や、女性の支援に特化した法人もあります。活動エリアも法人によって異なります。各法人が実施している支援の内容、活動エリアについては大阪市が配布・公開している居住支援法人一覧に詳しく掲載されています。

 

 

 

 

相談者の多くがケアマネジャーや相談支援専門員、ケースワーカーなどを介して居住支援法人へ相談に来られます。行政窓口で居住支援法人一覧を入手し、相談者から直接問い合わせることも可能です。

 

 

指定法人の数は増加傾向にあり、大阪市内では100以上の居住支援法人が活動しています。地域によっては得意分野の異なる居住支援法人同士の連携を強化する動きも出てきています。不動産と福祉の橋渡し役となって支援に取り組んでいますので、お困りの際にはぜひ居住支援法人にご相談ください。