ページの先頭へ
開催終了

「聴竹居」と藤井厚二展—日本の気候風土に根ざした住宅の追求—

2010年3月6日(土)〜2010年4月11日(日)

建築家藤井厚二(1888〜1938)は、大正2年(1913)年に東京帝国大学工科大学建築学科を卒業後、竹中工務店を経て、京都帝国大学において気候風土と日本の住宅との関係について研究を進め、日本における環境工学の先駆者として知られています。さらに研究成果を実践に結びつけ、日本の気候風土とライフスタイルや趣向に適合させた住宅を数多く設計してきました。自邸も実験住宅として5回建てており、昭和3年(1928)に竣工した5回目の自邸が「聴竹居」です。これはまさに環境共生住宅であり、彼が追い求めた「日本の住宅」の理想型が実現されています。またデザインの面でも、ヨーロッパで起こったモダニズムと日本の数奇屋の意匠を巧みに融合させており、日本のモダニズム建築の傑作として評価されています。「聴竹居」をはじめとする彼の住宅作品は、「環境の世紀」とも言われる現代に多くの示唆を与えてくれます。この展覧会ではそれらの作品を通じて、「その国を代表する建築は住宅である」という名言を残した藤井の住宅思想を紹介します。

<展示構成>
聴竹居 図面、写真、模型等
八木市蔵邸 図面、写真等
扇葉荘(中田邸) 図面、写真等
旧尾崎邸 図面、写真、窓枠、家具等
村山邸和館 図面、写真
ほか

<主催>
大阪市立住まいのミュージアム
ギャラリー・エークワッド

<協力>
株式会社竹中工務店

<入館料>
企画展のみ300円
企画展+常設展
一般:800円(団体740円)
学生:500円(団体470円)

■講演会
日時:平成22年3月12日(金)18:30〜20:30
講師:藤森照信氏(東京大学生産技術研究所教授)
会場:御堂ビル1階 いちょうホール
参加費:無料
定員:200名

■シンポジウム
株式会社竹中工務店

■見学会(要申込)
藤井厚二が設計した住宅作品を解説付きで案内します。聴竹居以外の住宅は普段非公開で、今回特別に公開していただきます。
◆1.「聴竹居」及び「野村邸茶室」(大山崎町)コース
日時:平成22年3月13日(土)10:30〜14:00
講師:矢ヶ崎善太郎氏(京都工芸繊維大学大学院准教授)
参加費:3,000円(見学料、弁当代、講師代等)
定員:20名
◆2.「村山龍平邸和館」(神戸市東灘区)コース
日時:平成22年4月10日(土)10:30〜12:00
講師:石田潤一郎氏(京都工芸繊維大学大学院教授)
参加費:1,000円(見学料、講師代等)
定員:30名