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開催終了

浮田光治コレクション 手拭万華鏡 −名もなき職人たちの手仕事−

2017年6月24日(土)〜2017年7月23日(日)

 手拭は、江戸時代以来、庶民の暮らしになくてはならない日用品でした。食器や手を拭く、頭を覆うなどの他、年末年始の挨拶や土産などの贈答用、会社や商店の広告、さらに個性や雰囲気を演出するお洒落用。日常生活から離れたところでは、落語や歌舞伎など舞台の小道具として、実に様々な用途に使われてきました。
 手拭をつくる工程は下絵、型彫り、染めに分かれ、それぞれの職人が手仕事で作りあげていました。手間ひまがかかりますが、手拭は安価な日用品。使い込まれて図柄が分からない程になれば、最後は雑巾やはたきなどの掃除道具に転用されました。
 一方で、大正期から昭和戦前にかけて、富裕な愛好家や旦那衆に向け、高級手拭が作られ頒布されました。それらは、三都の名所、歌舞伎や文楽、浮世絵、カフェやダンスホールといった街角の一場面など、魅力に富んだ図柄が色鮮やかに染めあげられ、芸術品ともいえるものでした。このような高級手拭のなかには、高名な染色作家が手がけたものもありますが、多くは無名の職人の手によるものでした。
 本展では手拭収集家 浮田光治氏のコレクションのなかから、稲垣稔次郎(人間国宝)や徳力富吉郎など高名な作家の作品を含め、京都の舞妓手拭や大阪城をはじめとする百名城、写楽や広重などの浮世絵手拭のほか、特に秀逸な200点を厳選して展示します。明治・大正・昭和の名も無き職人たちの手仕事 — 一幅の手拭に込められた技術と芸術と遊びごころ — その魅力を伝えます。

浮田光治(うきたみつじ)コレクション
 手拭収集家 浮田光治氏(明治45年〜平成13年)の約5,000点におよぶ手拭コレクション。
 明治45年、船場の文庫紙商の次男として生まれる。旧制中学(現大阪市立東商業高等学校)卒業後、船場の“ぼん”でありながら当時としては珍しく、京都の木綿問屋へ奉公に出る。別家を許されて独立するまでの11年間、一貫して手拭を担当し、そのかたわら手拭の収集を始める。独立後は大阪で手拭やタオルの卸問屋を経営。仕事を引退してからも収集を続け、自ら手拭のデザインも手がけた。

主  催:大阪市立住まいのミュージアム
会  場:大阪市立住まいのミュージアム 企画展示室
     〒530-0041 大阪市北区天神橋6丁目4-20 住まい情報センタービル8階

開館時間:午前10時〜午後5時(入館は午後4時30分まで)
入 館 料:企画展のみ 300円
      企画展+常設展 一般800円(団体700円)
              高・大生500円(団体400円)(要学生証提示)
      *団体は20名以上
      *年間パスポートでもご入場いただけます。
      *中学生以下、障がい者手帳持参者、大阪市内在住の65歳以上の方は
       無料です(要証明書提示)。
交  通:大阪市営地下鉄堺筋線・谷町線、阪急線「天神橋筋六丁目」駅
     3番出口から直結

企画展 関連イベント 
講演会 「手拭をかたる」
 日時  平成29年7月5日(水)午後1時30分〜午後3時
     (受付は午後1時開始)
 会場  大阪市立住まい情報センター 3階 ホール
 定員  150名(要事前申込、先着順)
 講師  佐野 恵美子氏 (浮田光治氏長女 画廊シャノワール主宰)
     「父の手拭 よもやま話」
     近江 晴子氏 (大阪天満宮文化研究所研究員)
     「浮田コレクションの手拭 百いろ会手拭を中心に」

ワークショップ1 「手拭で包む」
 手拭の被り方や、ティッシュボックス・ペットボトルの包み方などをレクチャー
 します。お気軽にご参加ください。
  日時  平成29年7月7日(金)、14日(金)、21日(金)
      各日とも午後1時30分から3時30分まで
  会場  大阪くらしの今昔館 8階企画展示室
  申込  不要
  定員  無
  参加費 無料 *ただし企画展観覧料が必要となります。

ワークショップ2 「染め手拭であずま袋をつくる」
 染め手拭を糸で縫い合わせてあずま袋を作ります。長めの紐をつけて肩から掛け
 られるように仕上げます。
  日時  平成29年7月8日(土)午後1時30分〜各自完成次第終了(30分程度)
  会場  大阪くらしの今昔館8階企画展示室
  定員  15名(当日先着順)
  参加費 1,000円(手拭代含む) 企画展観覧料は別途必要です。
   *昔ながらの染め手ぬぐいをご用意します。
   *参加希望の方は、当日インフォメーションにて参加券を購入してください
    (12時販売開始)。
   *縫い針を使用しますので、中学生以下の方は保護者同伴でご参加ください。