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資料紹介「浪花行事十二月 雷師月 夏まつり」 二代貞信 作、昭和14(1939)年

お知らせ

 当館の所蔵資料「浪花行事十二月」には、江戸時代の浪花の年中行事風俗が旧暦の月ごとに描かれています。今回はその中から、旧暦6月(新暦では7月ごろ)の行事「雷師月 夏まつり」をご紹介します。



後方の橋の上には大きな「布団太鼓」とその担ぎ手たちが描かれ、手前には太鼓の叩き手である子どもが、長い四角の頭巾(投げ頭巾)をかぶり、撥を手に持ち勇ましい様子で立っています。

布団太鼓は、河内・泉州地方や播磨・淡路の周辺などで祭りの際に担がれる、飾り山車の一種です。出山車の屋根にあたる部分に、正方形の巨大な布団を逆ピラミッド型に積んだ形状が特徴です。寛政年間に刊行された『摂津名所図会』には、難波神社の布団太鼓が商家の軒先に担ぎこまれ、それを見物する町人たちの様子が描かれています。

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