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資料紹介「浪花行事十二月 橘月 梅田牛の藪入り」二代貞信 作、昭和14(1939)年

お知らせ

 当館の所蔵資料「浪花行事十二月」には、江戸時代の浪花の年中行事風俗が旧暦の月ごとに描かれています。今回はその中から、5月の行事「橘月 梅田牛の藪入り」をご紹介しましょう。



 江戸時代、梅田の堤では旧暦の五月五日(新暦では5月下旬〜6月下旬ごろ)早朝に「牛の藪入」が行われました。まず、近所の農夫が飼っている牛に新鞍を置き、角に種々の草花を結いつけ、堤に引いてきて自由に駆けさせます。これによって、牛が病に患わなくなるといわれました。

 また、農夫は「ちまき」を牛に食わせ、人々はその様子を見学しました。この「ちまき」を子どもが食べると疱瘡が軽くなると考えられていたため、見物人は皆ほしがったといいます。

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