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企画展の見所

お知らせ

 平成28年4月16日より大阪くらしの今昔館ゆかりの美術品を展示する「今昔館の宝箱」展を開催しています。
 展示品の中から本日は、自然の中で働く人々の様子を描いた「漁樵図」をご紹介します。

 


右隻 

 


左隻 

漁樵図 佐々木 蜻洲(一八○二〜一八五六)筆
紙本墨画淡彩 六曲一双 当館蔵


 伝統的な画題である漁樵図は、漁は網を携え河海池沼で魚を獲るもの、樵は斧を持ち深山幽谷に分け入り薪を伐るものを描きます。大自然を友として悠々と人生をおくる人々の姿を対照して描く特徴があります。
 本図は、右隻に漁の図、左隻に樵の図を描きます。右の四扇に柳の老木の下に三艘の船が停まり、網を高く掲げたり干しています。大漁だったのでしょうか、船上では漁夫が酒を酌み交わし談笑しています。左隻は左四扇に松の木の下にある樵小屋で薪や柴を背から降ろして休んでいる風情が描かれています。
 佐々木蜻洲は紀伊の生まれで大坂に移り、初め中井藍江の門に入り、後に鎌田巌松に画を学び、山水花鳥人物を得意としました。

 展覧会には他にも屏風や襖絵、掛軸を展示しています。5月15日までの開催です。
 

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